鹿瀬駅に下車、鹿瀬橋をわたり鹿瀬の村中を行くと、道筋に郡内では格式の高い三島神社が見えてきます。そこから小道へ入ると杉木立の中にひっそりとたたずむ長楽寺観音堂が姿を現します。
江戸初期の万治2年(1659年)、大江忠兵衛を願主として長落院と呼ばれていた尼寺跡に観音堂を建て替えたとの記録があります。護徳寺観音堂などの流れをくんだ禅宗様のお堂で、会津三間堂の変遷を示す貴重なものとも評価されています。
本尊の木造千手観音菩薩立像は平安後期の作と伝えられ、古風な作風の中に優雅な姿がうかがえます。閻魔天など19の脇持仏とともに、今も「したの観音様」と親しまれ、深く信仰されています。 ※内部は非公開です。